カエルニッキ

ド・ザイナー。

『竜とそばかすの姫』


細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

細田守監督作品では『サマーウォーズ』が一番好きで、つぎに『時をかける少女』(2006年)、『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000年)という感じですが大体好きなので映画は毎回見にいっています。

『竜とそばかすの姫』は、『サマーウォーズ』と世界観が近くて比べやすいのですが、映像作画技術はもとより、お話の「U」の世界も『サマーウォーズ』の「OZ」の世界をバージョンアップさせたさらにゴウジャスな空間で、大画面で大変見応えありました。

シンプルなストーリーですが、今回は特に歌の力が大きくてその演出も絢爛豪華。冒頭からはじまる「U」の楽曲が、映像と歌い手ベルのパフォーマンスの相乗効果ですっかり心をつかまれてしまいました。とても美しい映像で、またお目にかかれた主のクジラの存在もうれしい。

12年前の作品の頃よりもネットのリテラシーが発達していて、より深く心を痛める出来事がリアルとバーチャルで対比しながらも描かれていて、その中で生きていく力のようなものが歌という形だったのだなあと。

すずがひとりであの兄弟のところに向かうところとか、毎回声はかけてくるけど、深く踏み込んでこない父親とか、劇中の大人たちは一貫して女子高生を大人として接しているところが印象的でした。

メインテーマ「U」millennium parade × Belle (中村佳穂) この曲が好き。

21.08.21

『トゥモロー・ウォー』日本語吹替版


Amazonオリジナル映画『トゥモロー・ウォー』日本語吹替版を観ました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

30年の間を移動する、タイムトラベルものでしたが、『テネット』のような複雑な理屈はなく、登場人物のキャラクターも簡潔に特徴が割り当てられていて、わかりやすくて見やすい映画でした。

冒頭で戦士に選ばれ、即戦場、おまけに転送中トラブル発生! みたいな急展開に、よくあるアトラクションの始まりの中にいる気分に。というかこのままアトラクションになるのでは。

指令を受けながら人の救出任務を遂行するあたりはゲームの中にいるようだし、ところどころ、もろセットの中という場面もあり、大丈夫かな?と思いつつ見てましたが、途中娘と会って目的がはっきり見えてきてからは、盛り上がって参りました。最後の結末を見届けたくなるようなお話でした。

バトルシーンが短調で長く感じた部分もありますが、2時間18分はちょっと長いなあと思いました。

21.07.26

『ゴジラvsコング』字幕版


GODZILLA ゴジラ』(2014年)、『キングコング: 髑髏島の巨神』(2017年)、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019年)に続く「モンスターバース」シリーズ第4作目『ゴジラvsコング』字幕版を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

予告で見た通り、大画面の超ド迫力怪獣プロレスで、バトルシーンは多く、豪華な怪獣プロレス映画でした。コングの動きは人間に近いせいか、パンチがあたった時の波動を大画面から感じるほど。ゴジラの顔は相変わらず爬虫類感あって、あまり好みではないのですが、壮大なバトルシーンにあまり気にならなくなりました。

ストーリーの方は、広く浅くちょいちょい細かい設定あって、人間ドラマの方も楽しめました。コング側とゴジラ側、それぞれストーリーが動いていく構図で、最後は何となく一緒の場面にいる平和感は嫌いじゃない。両者とも女の子がキーになってるんですね。

少女とコングと会話のシーンはちょっと感動しました。こういうのに弱いです。日本の『ゴジラ』でテレパシーで念を送る三枝未希を思い出しました。(平成ゴジラシリーズ vsビオランテ〜vsメカゴジラあたり)

どちらかというとコングに人間ドラマが寄ってたと思うのですが、ゴジラの表情表すところ、1度ぐらいでよかった気がします。(何度かあってゴジラちょろい印象が)

ゴジラ前作で犠牲になった芹沢博士の息子科学者さんは、もうちょっとマッド感あったら印象に残ったかなあと思います。かっこいいんですけども。

それにしてもかつて日本でも作られたキンゴジが豪華アメリカ版で蘇るとは、いい時代です。技術も財力もありそうな「モンスターバース」シリーズは、今後も観ていきたいです。
日本のテレビではいまウルトラマンもコンスタントに制作され放映されていますが、春アニメでも、『ゴジラ シンギュラポイント Godzilla Singular Point』『SSSS.DYNAZENON』のような作品が見られて、今年は怪獣豊作年です。

21.07.26

『映画大好きポンポさん』


『映画大好きポンポさん』を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

映画を作るお話ですが、ポンポさんのキャラクター、予告で軽そうな印象だったので、あまり内容に期待しないで観に行ったら、想像以上に映画愛にあふれてて楽しかったです! それにポンポさんああみえて敏腕プロデューサーでした。観に行って良かった。もしかして私のような人が他にいるなら、観に行って大丈夫ですよ!

ジーンの編集シーンで、ひたすらカットし、効果的に見せるためいろいろな手法を試すところがあるのですが、そこが一番ワクワクしました。俯瞰からのシングルショットとか、理論的にまとめられててわかりやすかった。わかるとすごくうれしい。

それと、創作するときの言葉のチョイスがすごく好き。それも効果的な手法なのだろうけれど、胸を打ち、そして泣いた〜。いろいろな映画のオマージュも、わかるのからわからないのまでたくさんありました。次見るならコメンタリー付きで見たい。

なかなかかつてのように、毎週映画館で観られるという感じではないのですが、今年劇場で観てる映画、また観たいと思うのばかり! (エヴァガルパン、JUNK HEAD、シドニア、トゥルーノース)劇場で観られてるという感動フィルターがかかってるだけかもしれないけど、おもしろいの多くて幸せ。


映画の後は、普段おうちで食べられないシリーズ〜今回は2年ぶりの焼肉屋さん! 焼肉陽山道のランチタイムでしたがフロアは空いてて個室で良い席でした。ご飯に肉をのっけて食べると、脳内幸福度が倍増するとか。満たされました。

21.07.13

銀座 カフェ・ド・ルトン


映画の後、カフェーにも行きました。老舗レトロ喫茶カフェ・ド・ルトン


アンティークな店内は贅沢空間。時計すごい。空いてたとはいえ、客層も静かで大人の喫茶店です。


コーヒーも本格贅沢嗜好品だった! (一杯1000円〜)ブレンドはブラジルベースで好きな味でした。 至高の一杯、ありがたくいただきました。


スプーン。


クレープも食べちゃう。アイスがうれしい。


ウインナコーヒーの様子です。


観てきた映画の談義ができるのが何よりもうれしい。

カフェ・ド・ルトン
営業時間:[月~土]11:00~22:30/[日]11:00~19:00 
定休日:無休
場所:東京都中央区銀座5-6-16 西五番館 B2F
tel:03-3571-1033
禁煙


21.07.12

『トゥルーノース』


“—北朝鮮政治犯強制収容所で、過酷な毎日を生き抜く日系家族とその仲間たちの姿を3Dアニメーションとして完成させた衝撃作。—”『トゥルーノース』を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

冒頭、テレビ番組のステージに立つ一人の男性が、12年前の家族の物語ですと話始めて、場面は平壌1995年の一般家庭の家族シーンから始まります。日本にも近いごく一般家庭に見えました。それが一変、ある日住み慣れた家から強制収容所へ、訳も分からないまま連れて行かれてしまいます。

強制収容所ではあまりに衝撃シーンが多くて、3Dポリゴンに救われた。風景はとても精密だったので、この人物の3Dポリゴンのさじ加減が絶妙でした。想像絶する世界です。食事がお皿にスプーン一杯ぐらいの流動食っぽいもの(あれはなんだろう)。妹の壁の装飾や、歌う歌にひととき癒しを感じました。まさかここで「赤とんぼ」の歌が聞けるとは……。

過酷で悲惨な日々の中、優しさと裏切りと力強いものが共存してて、あとには子どもの成長にちょっと救われることも。言語が英語だったのは世界に広めるためだとか。まず知ることが大事だという強いメッセージを受け取った気がします。

最後のシーンにもまた驚いて、映画を見終えたあとの余韻がかなり大きかったです。



映画の後にギャップがすごいゴウジャスなお昼ご飯。ありがたすぎる。久しぶりにお外ランチ。お刺身たべたかったの。エビフライ揚げたてでおいしかった。昼からやってる居酒屋だけど広くて空いてました。有楽町ガード下より。

TEAM NACS第17回公演『マスターピース~傑作を君に~』<ストリーミング配信~特典映像も君に~>


TEAM NACS25周年の2021年。6月6日(日)の昼下がりに配信された、TEAM NACS第17回公演『マスターピース~傑作を君に~』<ストリーミング配信~特典映像も君に~>千穐楽を観ました。

昭和27年冬、熱海の温泉宿で新作映画脚本のため、泊まり込みで執筆作業に取り組む男たちの物語……。

いい話でした。創作について名言が多かった。
配信のカメラで、舞台上の複雑な表情がすごくよく見えたし、画面越しからでも熱量も感じる舞台でした。今回出演はナックスメンバー5人だけでしたが、映画を作る男たちと、宿の中居さんたちの全員2役をこなしてて、それぞれの個性が勃発しておもしろい場面作りに。

特に安田さんの中居さんが美しすぎてびっくりしました。こんな一面があったとは。安田さんの役者のポテンシャルの高さに敬服。

あと安田さん、カーテンコールでは、このお芝居には、様々なオマージュがあるという説明をされてて、ドリフターズ黒澤明七人の侍などなど。なかでも喫茶ヒヤシンスは、『素晴らしき日曜日』という映画に出てきたとのことで、これはちょっとみてみたいと思いました。

ご時世で様々な制約の中、全57公演駆け抜けたのもすばらしい。それについては冒頭の映像でもみんなそれぞれ語っていて、カーテンコールの時にグッときた話とか、特別な公演になったのだと察します。とても大きなナックス25周年本公演でした。


配信では、本編の前の特典映像が30分ぐらいありまして、ツアー中のメンバー5人それぞれの様子に密着した映像が、ロードムービーのようでおもしろかったです。森崎リーダーと大泉さんの、香川の山田家さんでの出来事にグッと来すぎて、始まる前に泣けてしまった。詳しくはブルーレイにあるとのことで、Blu-ray買いだ。


グッズTシャツ着て参戦してました。


今回のグッズ、一筆箋かわいいです。

21.06.22