カエルニッキ

ド・ザイナー。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』


さらば、全てのエヴァンゲリオンシン・エヴァンゲリオン劇場版を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

キャッチコピーや予告通りに、ちゃんと完結したことにまず驚き、後からじわじわ感動が湧いてきました。見に行って良かった! いい映画でした。

思い起こすと、エヴァはTVアニメ放送時やそれに続く劇場版と、わけがわからないままにして終わり、毎度裏切られた気分になっていました。でも、毎回見ちゃうのですけども。

序・破・Qは、TVアニメの頃の設定も引きずっていて、なかなか切り替えて見られてなかったという不器用さ。シンで、ちゃんと切り替えられたかなと思います。

個人的になのですが、気がついたのは、序・破・Qはもとより、過去のテレビアニメ、劇場版で、自分が理解できなかったことがひとつひとつ回収されていたことでした。すべてはわからないし理解が追いついてないところも多いけれど、見終えた後の感覚は納得!スッキリ! こうです。今までの終わったあとのモヤっとしたのがないエヴァです。

良かったところはいろいろありますが、浜辺で気が付くアスカに、ちゃんと「好きだった」と伝えた大人になったシンジが頼もしかった。

ミサトさんが最後に艦に残るところは、さながら『さらば宇宙戦艦ヤマト』の艦長のよう。作戦もヤマト作戦なんですけどね!

碇ゲンドウの知られざる過去に、庵野監督を垣間見た(私の勝手なイメージ)。言ってみれば、シンジにも感じてたことだけど、あのゲンドウの印象がガラリと変わった、今までになかったエヴァの新しさが良かった。

ビジュアル面では戦艦を手足のように使う形態が斬新。見た目インパクトあるのと、ディティールが細かすぎてもう一度見ないと理解できない。デザインも発想も表現力も圧倒されます。

村のシーンで、タッチの違う場面があって、こういうのも好き。毎回いろいろな挑戦をしているのだなあと思いました。

パンフレットの冒頭に「あらゆることの面白さを可能な限り詰め込んだ」というようなことを書いていた庵野監督。その思い入れすべてを自分の力で感じるには、理解力が全然追いついていないけれど、いろんな人の考察を見て、また見に行きたいです。

劇場公開2週間後に「庵野秀明スペシャル」 - プロフェッショナル 仕事の流儀 - NHKが放送されました。ほぼできてても書き直したパートや、ギリギリまでの練り直しに、スタッフが待ってる図、プリヴィズという手法を用いて作られていたという、さまざまなドラマのあった制作現場を知ると、ますます見たくなりました。
声優とのやり取りのところは特に胸が熱くなりましたねー。特に収録中の監督とのやりとりで、林原めぐみさんの「うん」が綾波すぎて!
NHKの番組スタッフにも物申していた模様が映っていて、番組自体のスペシャルバージョンになっていました。

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21.03.29