カエルニッキ

ド・ザイナー。

『ザ・バニシング -消失-』


『ザ・バニシング -消失-』を観て来ました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

1988年公開のオランダ・フランス映画が、本邦初公開で、スタンリー・キューブリック監督が3回観たという話題を知って観に行ってきたのです。

感想は、この映画はとても危険……。"それ"はじわじわやってきます。ちなみに一緒に見た友人は、これの何がすごいの? 的な感想で、まさに言ってることはど正論なのですが、好みは真っ二つに分かれた次第です。

初めの予告で「彼女(サスキア)が消えた」みたいな触れ込みが頭にあって、冒頭そのミスリードがまた秀逸。まんまとやられた感じがして、自分が怖い見せ方を見透かされているみたいでしたが、そこですでに心を掴まれていたんだと後からわかります。きっと監督の思い通りに揺さぶられている自分。この映画怖い。

一連の出来事が彼氏レックスの視点で展開されるのですが、物語が進むに連れて、別視点からの展開が、これまた見ている側が欲しかったものをいいタイミングで差し込んでくるのです! そうやってどんどん取り込まれていって、しまいには知りたくて知りたくて知りたくなる結末。好奇心はなんとやらです。

相当狂ってるはずなのに、ずるずる同調してしまう何かがあって怖かった。いやおもしろかった。ジョルジュ・シュルイツァー監督の他の映画探してみたら、もう亡くなっているのを知りました。『失踪 妄想は究極の凶器』というリメイクも見てみたいです。


レイモンなりきりメガネ!

19.06.12