カエルニッキ

ド・ザイナー。

東京湾のサンセットクルージング70分に行ってきた


日本橋クルーズの運営する日本橋発着のオープン観光クルーズ船、サンセット 東京港70分(A):晴海運河・東京港 に参加してきました。生リバーガイド付き!

昨今再開発の波が来ている歴史ある日本橋周辺の、日々変わりゆく風景を、 橋を通して堪能したいと思います。




乗船予約時間ちょい前に日本橋船着場・滝の広場に集合して、受付を済ませました。当日も空いていれば乗船できます。


これには乗れない。貸し切りの大ご家族が乗ってらっしゃいました。

リバーガイドさんにいざなわれ、出発です。まずは目の前の日本橋川にかかる、お江戸日本橋をぐるりと回りました。リバーガイドさんの要所説明を聞きつつ、わからないところは調べつつ、自分の感想も入れていきたいと思います。


日本橋(にほんばし)重要文化財
[竣工:1911年/構造形式:2径間石造アーチ橋]
2022年4月で111歳をむかえた日本橋。良いまつりごとが行われる時に舞い降りる麒麟。旅立つ旅人を見守るように麒麟の姿があるとのこと。橋の中央は距離の起点にもなっていて、現在は道路の真ん中に東京市道路元標のパネルがあります。柱は橋のたもとに移動。


皇居にも近いことから、石で立派に作られていますが、関東大震災の時に引火した炎上船が橋の下に流れ着き、黒く焦げた後や、空襲の時に受けた削れたあとが残っているそうです。

前のめり気味にタイムラプス。

途中左右に橋桁撤去した首都高が見られます。
【公開】「橋桁撤去され、青空が」 “日本橋”首都高地下化工事が進む 2040年ごろ完了見通し

高度経済成長の頃はやんやと作りまくられた高速道路ですが、今度はそれを地下へ組み込むなんて。技術の進化も、東京の新陳代謝の高さもすさまじいです。


かっこいい江戸橋JCT 1
江戸時代初期の海岸線がこのあたり。建物がそのラインに沿って建てられ、その後高速道路が立ったのが伺えます。


かっこいい江戸橋JCT 2


▲鎧橋(よろいばし)
[竣工:1957年/構造形式:3径間鋼製ゲルバー橋]
名前の由来がふたつあり、1.源頼義が奥州討伐の際に暴風雨に遭い鎧を海に投げ入れ竜神に祈りを捧げたところ風がおさまった説、2.平将門が兜と鎧を奉納したのが由来説。そういえばここ、兜町ですね!


▲茅場橋(かやばばし)
[竣工:1992年/構造形式:1径間鋼製桁橋]
茅場町にかかる茅場橋。柵の模様がモダンです。


▲湊橋(みなとばし)
[竣工:1928年/構造形式:3径間鉄筋コンクリート製アーチ橋]
江戸湊の出入口にあり、湊は集まるという意味と、たくさん集まる小舟がぶつかる音、音楽を奏でているように聞こえることからつけられたという説があります。


▲豊海橋(とよみばし)
[竣工:1927年/構造形式:1径間鋼製フィーレンディール橋]
吉良邸への討ち入りを果たした赤穂浪士が渡った橋。格子状の骨太な姿はとても重量感があり、絵になる風景です。日本橋川を通ってきましたが、この先隅田川に合流します。右奥に永代橋がちらりと見えています。


永代橋(えいたいはし)重要文化財
[竣工:1926年/構造形式:中央径間:上路式スチールアーチ橋、側径間:上路式鋼桁橋]
ここから隅田川。日本初の鉄橋で、同じ隅田川に架かる勝鬨橋清洲橋と共に国の重要文化財に指定されています。


右は隅田川、コースは左の晴海運河に入ります。

大川端リバーシティの張り出した白い柵のテラスのところは、潮の満ち引きがおこるので、この辺りのお子様たちは水生植物、生物などの自然鑑賞ができるそう。


相生橋(あいおいばし)
[竣工:1998年/構造形式:3径間鋼トラス桁橋]
「相生」という名称は、この橋がはじめ長短二橋で構成されていたことから「相生の松」に由来しているとのこと。wikiより。


▲春海橋(はるうみばし)
[竣工:1973年/構造形式:]



▲遺構 晴海橋梁(はるみきょうりょう)旧晴海鉄道橋(港湾局専用線晴海橋梁)
[竣工:1957年/構造形式:単線下路ローゼ橋]
旧晴海鉄道橋は、現在遊歩道下に向けた工事が進められているそうです。地上からの写真を見ると線路跡に草が生えてて趣がすごいところですね。今度行ってみたいです。


ららぽーと豊洲ハンマーヘッドクレーンが! 海側から見られるとは感動。




晴海大橋(はるみおおはし)
[竣工:2006年/構造形式:5径間鋼製桁橋]
一般道路(晴海大橋有明通り)の真ん中に首都高晴海線が設けられています。


このあたりから時間帯がサンセットクルーズになります。橋もライトアップされます。




豊洲大橋(とよすおおはし)
[竣工:2016年/構造形式:5径間連続鋼床版ラーメン箱桁橋]
エヴァっぽい。


右手にある灯にのついていないマンション群が、東京2020大会選手村だったところで、2年後ハルミフラッグと名を変えて、大規模複合施設が完成予定だそうです。
古い建物ではないのに、明かりがない重々しい雰囲気が独特。


左には豊洲市場水産物の卸棟。ニュースでしかみたことなかった豊洲市場! 今回のコースは日本橋豊洲、築地と、江戸東京3大台所を通っているそうです。


晴海運河から東京湾へ。第六台場を指すリバーガイドさん。


▲レインボーブリッジ(東京港連絡橋)
[竣工:1993年/構造形式:3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋]
芝浦埠頭、日の出桟橋、竹芝など左に見ながら右旋回。隅田川に入ります。


東京タワーが見えました。左の建設中の森ビルは、大阪のあべのハルカス(地上300m)を超える高さになるそうです。ギリギリ東京タワー333mは超えない330mだとか。


なんだかかっこいい水門。





▲築地大橋
[竣工:2015年/構造形式:3鋼3径間連続中路式アーチ橋]
サンセットクルーズ、陽が落ちてから街の灯りがつき始める時間帯がとても良くて、水面に反射する築地大橋はキラキラでゴウジャス感マシマシ。


左側に旧築地市場が見えました。


勝鬨橋(かちどきばし)重要文化財
[竣工:1940年/構造形式:鋼タイドアーチ橋・シカゴ型固定軸双葉(そうよう)跳開橋・鋼タイドアーチ橋]
こち亀に出てきたので覚えた勝鬨橋。船を通すため中央が跳ね橋になっている構造。戦争のため中止になった、かつて万博博覧会のメインゲートとして作られた橋です。


1970年の開閉を最後に、今は開かずの橋ですが、左側橋のたもとにかちどき橋の資料館があり、当時の資料など展示公開されているのをみられるそうです。(入場無料)


顔っぽい


跳ね上げ橋の下を通ります。シャーロックから空がちらりと見えるよう、船長さんが通ってくれました。


緑の佃大橋の向こうにスカイツリーが見えました。


聖路加タワー、渡り廊下は地震が起こると伸び縮みするらしい。すごい構造物。


▲佃大橋(つくだおおはし)
[竣工:1964年/構造形式:3径間連続鋼床鈑箱桁橋]
シティポップが似合いそうな佃大橋。高度経済成長時代の入り口の橋で、作られる頃には予算が足りず低予算で作られたとか。右側は佃島で、戦火にあまり遭わずに残った土地があるそう。


中央大橋(ちゅうおうおおはし)
[竣工:1993年/構造形式:二径間連続鋼斜張橋
レインボーブリッジと同日にできた橋。左側にすぐ東京駅八重洲口があり、この橋ができたことで、右側のマンションエリアは億ションエリアに変わったとか。フランスのデザイン会社が設計した橋で、日本の兜を意識したデザインになっています。


フランス市長から、彫刻家オシップ・ザッキン作の「メッセンジャー」と名づけられた彫像が贈られました。船からだとよく見えます。


一周してきました。夜の大川端リバーシティー。きれいな夜景。



▲夜の永代橋
永代橋と舟。橋の上にカメラマンがたくさんいらっさった。


遠くに隅田川大橋、清州橋、さらに向こうに東京スカイツリー



▲夜の豊海橋
潮が満ちてきたので、天井注意です! ヒューイ!


▲夜の湊橋
ヒューイ!


かっこいい江戸橋JCT 3 夜



かっこいい江戸橋JCT 4 夜


日本橋に戻ってまいりました。超楽しかったあっという間の70分でした。


リバーガイドさんの情報量すごかった。古い時代のお話も、最新の現代のお話も、ここのレストランが美味しいとかいう情報も、盛り沢山でございました。
中央大橋の兜の間にレインボーブリッジが見えるように船を移動させたり、勝鬨橋の開く部分のシャーロックから空が見える真下を、乗船客全員が見られるように斜めに航行したり、高い技術で楽しませてくれた船長もすばらしかった。また行きたいです。

最後まで見ていただきありがとうございます。おつかれさまでした。

22.08.12