カエルニッキ

ド・ザイナー。

『奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド』


8日、東京都美術館で開催中の『奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド』に行ってきました。江戸のアヴァンギャルド一挙集結!

入ってすぐ、伊藤若冲の「像と鯨図屏風」がお出迎え。若冲は展示のラストかと思っていたので軽く度肝を抜かれます。このあと何が控えているのだろうと期待が上がるものです。

「像と鯨図屏風」は遠くてなかなか行けないMIHO MUSEUM所蔵作品で、こういう展示会で何度もお目にかかれるのはありがたいです。というか、出張続き? 多分この後福島県立美術館東日本大震災復興祈念「伊藤若冲展」でも展示されるよう。

若冲大人気で都内でも何度も展示会がありましたが、本邦初公開の作品もいくつかありまして、「梔子(くちなし)雄鶏図」は30代の希少な作品で、まだ遠慮が見られるw と解説にありました。確かにきっちり描かれている印象です。
「鶏図押絵貼屏風」は鶏のオスメス12面で構成された屏風図。82歳と晩年の作品とのことで、自由にのびのびとした貫禄があります。中でも、ひよこがちょこちょこいて、かわいい! ひよこに余裕を感じます。

超有名作品「動植綵絵」に取り掛かる前に手がけたと言われる「旭日鳳凰図」は、透明感のある羽のうねりは、どこまで見ても精密さが無限大。圧倒的存在感でした。

その後に続く奇想な展示も、眼力が強く、洒落てる構図やユーモラスなテーマ、目を引くような刺激的な作品が多く、奇想にこだわって集められたのを感じました。

中でも長沢芦雪の作品は、ダイナミックにユーモアにあふれていておもしろいの新発見です。「なめくじ図」は大いに受けました。人を楽しませようとする気持ちが伝わってきます。

あと「白象黒牛図屏風」の牛の下にいる小さい白い犬、なにげにグッズでフィギュア持っていたのですが、芦雪のだったとはこの時知りました。ちょっと間の抜けた感じが愛らしい犬です。

最後は歌川国芳。我らが、と言いたくなるほど、好き同士の間で話が弾んじゃう国芳です。「宮本武蔵の鯨退治」「相馬の古内裏」と超有名作品が並び、個人の感想ですが、国芳の作品は群を抜いて面白みがあふれています。昨今ではグッズにしやすい作品が多いのだと思います。
前期と後期では作品が結構入れ替わるようなので、お好きな方は2回行くことに。


平日朝イチで入館しましたが、休日ほどではないですが、たいして空いてるわけでもなく、閉館近くなると空き始めるようです。
参考の混雑情報→ from:kisoukonzatsu since:2019-02-11 - Twitter検索

【公式】奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド
期間:2019年2月9日(土)~4月7日(日) /[前期]2月9日〜3月10日[後期]3月12日〜4月7日
休室日:月曜日、2月12日(火) ※ただし、2月11日(月・祝)、4月1日(月)は開室
時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開室:金曜日、3月23日(土)、30日(土)、4月6日(土)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
料金:
前売券 | 一般 1,400円 / 大学生・専門学校生 1,100円 / 高校生 600円 / 65歳以上 800円
当日券 | 一般 1,600円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1,000円
団体券 | 一般 1,400円 / 大学生・専門学校生 1,100円 / 高校生 600円 / 65歳以上 800円
※団体割引の対象は20名以上 ※中学生以下は無料 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳精神障害者保健福祉手帳被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料 ※いずれも証明できるものをご持参ください
場所:東京都台東区上野公園8-36 東京都美術館 企画展示室


東京都美術館は、上野動物園を横目に進んだところにあって、謎オブジェが楽しいです。

19.03.22