20日は、映画講義「とり・みきの吹替“凄ワザ”講義」 - 第8回したまちコメディ映画祭in台東で『スサミ・ストリート全員集合 〜または”パペット・フィクション”ともいう〜』吹替版(原題「PUPPET FICTION 」) を観てきました。
上映後、ゲスト声優に羽佐間道夫さん、大塚明夫さん、安原義人さん、多田野曜平さん、園崎未恵さん、森洋子さんをお迎えしての壇上でのトークショーが開催され、声優裏話トークが大変炸裂しておもしろかったでした。
『スサミ・ストリート全員集合 〜または"パペット・フィクション"ともいう〜』(原題「PUPPET FICTION 」) という映画は初めて知ったのですが、「あのセサミストリートをドイツが作ったらこうなった」というもので、放題はこちらで決定したようです。→邦題決定! 『スサミ・ストリート全員集合 〜または”パペット・フィクション”ともいう〜』
見て納得。絶妙なセンスです! 上映前にとり・みきさんと羽佐間さんと安原さんが登壇して、この吹き替えは、とり・みきさんも脚色していますが、声優陣の自由なアドリブをなるべくカットせずに入れました旨話していて、わーどんなんだろう!と期待をふくらませたものですが、果たしてそれは期待以上の斜め上を行くものでした。ほんとすごい人たちです!!!
上映後のトークショーでは、オリジナルの字幕版と、今回の自由にアドリブ入れてもらったという吹替版と同じ場面を見比べられたのですが、断然吹替版の方が100倍面白い映画に変わっていたことがハッキリしました。恐ろしい人たちです。
その他、いろんなトークが聞けました。
- 声優という名前がついた頃、声優はメイクとか衣装は必要なく、声だけの出演なので再放送関係なくギャラ7割だった。ギャラ4,500円の人がいらっしゃいました。
- 1973年の声優ストがあった3.14闘争。この時ギャラ交渉をして3.14倍に上がったという話。あとで偉い人が円周率のように、事態がまあるく収まるようにと言ったとか言わないとか。現代でもデリケートな話題らしいです。
- 海外ドラマのアドリブは割と許容あった。映画はアドリブ許されないことが多い。
- 今は声優学校があって、一度行ってみたい。(登壇者誰も行ったことがない)
- 学校出の人の声の貼り方が特徴的だそう。
などなどかたよったピックアップですが、吹き替えは作品の良さをより深く伝えられたらという、プロの信念に触れられた気がしてとても充実したトークショーでした。
園崎さんが言っていたのですが、吹き替えのほうが内容がすっと入ってきて集中できると言っていたのが、我が意を得たりでした。もちろん、ご本人の声の字幕版もいいのですが、吹き替えの選択肢があるときは吹き替えのほうを選んでしまいます。おもしろい映画だと2回以上見に行きますが、『パシフィック・リム』は吹替・字幕どっちもおもしろい演出があって、これは両方良かった映画でした。
個人的に、スタートレック声優、Qとライカー吹き替え声優の羽佐間道夫さん、大塚明夫さんが生で見られて大興奮!!大塚さんちょーかっこいい! だだそこにいるだけでかっこいい! 羽佐間さんムードメーカーで、ちゃんとみんなにも話を振るし、場の空気和ませっぱなしでした。
▲そして、ゲストではいらっしゃらなかったのですが、麦人さんがスキンヘッド役で出ていたのがツボでした。
映画を見に行くの大好きですし、吹替版も大好きです。今回のイベントは濃厚で、ますます吹替版を応援したくなりました。いい機会を与えてくださった、とり・みきさんにとても感謝です。
【参考・関連サイト】
- 9/20(日)したコメにて、「とり・みきの吹替“凄ワザ”講義」が開催、『スサミ・ストリート全員集合 〜または”パペット・フィクション”ともいう〜』が上映されました!
- 「ふきカエル大作戦」 “凄ワザ吹替え”プロジェクトとは?
- アニメの「白味線取り」対策
15.09.22