GW前半は、いまTVアニメ『ガールズ&パンツァー』でたいへん盛り上がっている大洗町へ行ってきたのですが、想像以上に町の人達のガルパン愛が大きくて、それは今なお日々増えているようで、全く勢いが衰えず、むしろ加速しているようにも思える盛り上がりぶりでした。
最近民放テレビでニュースに取り上げられ、いつものオタクをこき下ろしたような内容かと思いきや、おまいらが被災して風評被害に遭ってた町の復興に貢献しているという、とてもいい話でちょっとびっくりしたり。
アニメの聖地と言われる場所は、何度か足を運んだことがあるのですが、全てが盛り上がっているわけではなく、中にはネットで酷評をあび、失敗例として上げられるアニメと土地もあったりします。ときどきなぜこんな差があるのか、不思議だったのですが、今回の大洗町に行ってから、なんとなく分かったような気がしました。
盛り上がる土地と盛り上がらない土地の違いは、地元の人がどれだけその物語を好きになるかということかなあと。あと、もともと観光地だった場所は、外から来た人たちを迎え入れる心の準備がもう出来ているということ。
過去に行った『true tears』舞台の富山、『花咲くいろは』舞台の金沢も、アニメの中にあった踊りやお祭りが、実際に行われるようになって、それが何年も続けられている息の長いイベントになっています。これはどう考えても地元の人達の協力がないと到底ムリなこと。協力関係が実現してうまく回っていったすごくいい例だと思います。
大洗の場合だと、商店街に各キャラクターのパネルが飾られていたりするのですが、洋品店なら優勝記念タオルといった、お店が自発的(?)にグッズ展開していて、それぞれが集まって大洗町が強大な力になっているのが実感しました。
“愛を持ったお店が、勝手に作ってやっている”そういうのを、現地で見つける舞台探訪の醍醐味は大いにあります。愛の大きさに比例して、見つけたとき、出会ったときの感動の大きさは計り知れません。
だからか、特にイベントがない日でも、常に巡礼者たちがいるような、そんな町の風景になったようです。自分たちもイベントのない祝日に行ったのですが、クックファンは開店から1時間待ち、商店街も閉まっているお店も結構あったのに、パネルの飾ってるお店は賑わっていて、探検は楽しかったです。
こうゆう作られた物語と実在する土地のいい関係は、熱さを保ちつついい方向で続いていくといいなあと思います。
ちなみに、夏目友人帳の舞台、熊本県人吉では、行ったのは駅周辺だけだったのですが手書きのポイントつきマップがあったり、
ロボティクスノーツの舞台、種子島では、少ない中でもポスター、ペーパーバッグの販売など、アニメを知らない売店の人も快く対応してくれてました。大洗程ではないけれどどちらもアニメ放映終わっても、わずかに息づいているものを感じました。
あと、熊本に行ったとき、ほんとにお店はくまモンだらけで、イラスト版権は使いホーダイだとききましたが、各お店独自展開でくまモンを使っていたので、これも各自が自発的に盛り上げていこうという気持ちが合わさって大きくなったのだなあと、実感しました。
自分の実家は青森にあるのですが、どうもこうゆう町おこし的な発想がとぼしくて、のんびりしすぎて、商売っけがなく、他県からの勢力に飲み込まれているような気がします。そうゆう土地、たぶんたくさんあるのだろうなあ。
見てないのですがNHKの「あまちゃん」の舞台になっている久慈には、このGWに訪れる人がたくさんいたとか。友人がGWに仙台に行ったときに、あまちゃんのあの字もなかったらしく、何かに便乗したりあやかってなにか売ってても良かったのではと、思ったらしい。ああ、なんかその動いていない感じわかるなと思った。