20日は、堀禎一特集期間中であります☆ポレポレ東中野☆で最新作、『夏の娘たち〜ひめごと〜』を観てきました。おもしろかったです!
暑い夏の日の、セミの鳴き声に吸い込まれていくひめごと……。ポスターにもなっている、やまだないと先生のイラストイメージピッタリの、小さな山間の町に繰り広げられる男女の、シズル感たっぷりの秘め事映画でした! ネタバレあるかもしれませんので観ていない方はご注意です。
冒頭のお茶シーンから、どこかエロティックを感じてしまった自分。あと、川で泳ぐスレンダーボディのシーンがえらくセクシーに映ってて、このエロさは何なんだろうと思いました。恐らく女優さんのおかげ。エロイというと、濡れ場のあごのラインがきれいでした。
場面切り替えがぶつ切りで唐突だったり、画面の寄りがカクカクしてたり、時々気になる部分はあったものの、心理描写の伏線があとからわかって、それが結構いい意味でいい加減で、あれはこうだったのかな?と考えられるのもリアリティがありました。
誰の子かわからない、旅人さんという表現も、あっけらかんとしていうと、そういうものかなって思えてきたり、映っていないけれどもみんなそれぞれ何かを抱えて生きていると思わせ、重くもなる話ですがそうはならなかったシュールさも含め、話はしっかり把握できました。私は好きなタイプの映画です。音楽もいろいろ考えるのにあっていました。
あと、ご飯にお茶をかけて、みそ漬け食べるスタイルがなんとも好き。
お嫁に行く当日に首吊ったのを知らされるというシチュエーションが、ちょっとなぞだったけど、田舎あるあるなのかな。とはいえ、隠しきれませんよね……。ハッピーとアンハッピーが同時に起こる、そこに深いメッセージがあるのか、ないのか、なんという映画を作った監督なんだと思いました。
劇場出たら役者さんたちがいて、ちょっとお話しさせてもらいました。さっきまでスクリーンで見ていた人たちが、目の前にいる不思議! そこで濡れ場が自然光だったという話を聞いて、あんな幻想的に撮れるものなのかと感動。観終わった直後役者さんとお話できて、しばらく私たちは興奮冷めやらずでした!
ポレポレ東中野は、初めて来たのですが、映画好きが集まる映画館でした。
『夏の娘たち〜ひめごと〜』
監督:堀禎一
音楽:虹釜太郎
西山真来
鎌田英幸
松浦祐也
志水季里子
下元史朗
速水今日子
ビノシュ
和田みさ
櫻井拓也
小林節彦
川瀬陽太
外波山文明
上映時間:75分
配給:インターフィルム
この日は、堀禎一監督と虹釜太郎音楽監督のトークショーがあり、それを観に行く予定でした。前日に監督の突然の訃報を知りました。映画を見終えた今、なんて映画を作っちゃったんだ監督、という思いがいっぱいで、ただただ残念です。
謹んでお悔やみ申しあげます。
17.07.22