カエルニッキ

ド・ザイナー。

『劇場版 其ノ灯、暮ラシ』


18日は、☆ポレポレ東中野☆で上映中の『劇場版 其ノ灯、暮ラシ』を観てきました。エリザベス宮地監督による、MOROHAの全国41箇所ツアーの模様を収録したドキュメンタリー映画です。

MOROHAのライブの様子が出るかと思いきや、冒頭は監督のおじいさんが入院している病室から始まり、それが結構カメラ回しっぱなしで、これは一体何の映画なんだと、しかし、おじいちゃんお大事にねと思いつつ、予想外の出だしから少々とまどいながら見ました。

MOROHA好きの目玉の大きい友人に誘われて見に行ったのだけど、MCのアフロさん、ギターのUKさんそれぞれ相方に付いて思っていることや、本人たちの音楽へのスタンス、各地にいる周りの友人やツアーに来るお客さんたちからも語られてて、MOROHAの基本的なこと、持っている熱量を感じることができました。

そんなツアー中、時々差し込まれる監督のプライベートが、斬新。それはスクリーンに映ったMOROHAのふたりを見に来たけれど、もうひとりの人生をも通して見ている気分になってきて、それが最高潮になったのが、ライブツアーの場面と監督の恋が重なりあったとき、アフロさんの叫びが、監督の叫びに変わった瞬間でした。心が締め付けられそうになりました。

MCの熱が暑くてギターのメロディが優しくて、予想外に監督のカッコ悪い恋バナにグッときました。

監督が、ツアー中、お客さんとお話しして、泊めてもらう流れがテレ東の「家ついて行ってイイですか」のノリで、これがまた泊めてくれる人たちの人生まで映しだされていて、MOROHAの歌の存在の大きさを知ることになりました。けして順風満帆ではない、不安だらけの生活だったり、でも支え会うものがある、みんな等身大だったところが、MOROHAの歌によって印象づよく残りました。


「マイク1本、ギター1本カメラ1台で格闘するように完成した、渾身のセルフドキュメンタリー」のサブキャッチコピーは、観終わった頃には、一緒に旅を終えた気分にしっくりきました。