「水曜どうでしょう」ディレクターうれしーのエッセイ本第2弾、「ぬかよろこび」を読みました。うれしーの文章って、回りくどいところがあるんだけれど、その回りくどさがスラスラ読めちゃう、そして読んでるうちにジワジワ来て、最後は大団円を迎えている、柔よく剛を制すような、不思議な魅力があります。
今回もちょこっとあったどうでしょう関係のお話「第十二話 子供のころ父親に聞かされた不思議な話の答えに、『水曜どうでしょう』のロケ中にたどり着く話」では、今まで思いもよらなかった日本の戦争の仕方について、始めて分かりやすい書き方に出会ったものだと思います。娯楽で読んでいたのですがちょっと貴重でした。
あと、前作の「ひらあやまり」はフンフン♪と読めていたのですが、今回の「ぬかよろこび」には、ちょっと泣かされた。「第十三話 おかえり」が、最後にこれ持ってくるかーという感じで、ボロボロ。等身大の視点から、つづられるうれしーの言葉は、厳しい現実をやわらかく抱擁するはっきりとしないオーラみたいなのがあって、気づいたら好きになってるようです。
うれしー好きな人全員におすすめします。
前作の出版記念のうれしーの珈琲の会や郊外のイベントに何度か参加してお話しする機会もあったのですが、今作はまだタイミングが合わずサインもらえてない! どこかで行きたいのです。

- 作者: 嬉野雅道
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/05/25
- メディア: 単行本
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17.07.02