カエルニッキ

ド・ザイナー。

スタイリスト大塚勇造遺作展


新宿は文化服装学院で開催中のスタイリスト大塚勇造遺作展ー未来のスタイリストたちへ−を観てきました。

声優、田村ゆかり水樹奈々のスタイリストを手がけた人ということで、評判はちょっと聞いていましたが、その人となりのようなものを知るのは初めてです。展示室前には手がけた衣装であろう、アーティストのPVがノンストップで映写され、室内には、本人ゆかりのある持ち物、衣装など、たくさんの展示物が並んでいました。

(*写真は許可を得て撮りました)
田村ゆかりコーナーは、2006年12月24日の*Pinkle ☆ Twinkle Party*2006 Winterコンサートの時のものが展示されていました。あの時、今回の衣装はお菓子がコンセプトだとステージで本人が言っていたのをよく覚えています。本当にかわいかった。(その時の感想文はこちら→トップをゆくもの

一曲目登場したときに着ていたイチゴショートを思わせるかわいいやつと、水色のドレスの2着、それと童話迷宮ジャケットのピンクのドレスと合計3着が展示されていました。細かいところまで装飾されたビーズ模様や、レースの柄合わせなど、ライブや写真では到底見えないところでも、ものすごいこだわりがあったのがわかりました。展示物のネームプレートには、本人から寄せられた言葉も貼られており、読んでてぐっと込み上げてくるものがありました。

水樹奈々コーナーは、「SECRET AMBITION」、「Justice to Believe」、「Crystal Letter」のPV衣装3着。「Justice to Believe」のあの赤いドレスの色は、実は全部赤ではなくて微妙にいろいろな赤い生地を重ね合わせていたもので、それがPVでは燃え上がる炎のような深みのある演出を醸し出していたのです。「SECRET AMBITION」のドレスの裾野の茶色い部分は、何度も納得いくまで染め直したとありました。

出口近くには、大きなメッセージボードがあり、寄せ書きができるようになっていて、いろいろな人の思いが込められたメッセージをたくさん見ました。水樹奈々キングレコードの三嶋プロデューサーのメッセージも確認できました。声優以外のアーティストはよく知らないのですが、みんな思うことは一緒であり、大きな感謝が込められていたボードでした。

展示物を観て、大塚さんはものすごいこだりの仕事をしていたようですが、普段からとても楽しんでいるように思えました。見ただけで気分が明るくなるアイテムが多いこと。それが良い仕事をするのにきっと重要なことなんだなと思いました。今回はとても良い刺激を受けた展示会でした。

平日のみで今週いっぱいですが、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。

スタイリスト 大塚勇造 遺作展
―未来のスタイリストたちへ―

期間:3月3日(月)〜3月14日(金) ※土日は休館、入場無料
時間:9:30〜17:00
場所:文化服装学院map
ファッションリソースセンター テキスタイル資料室