カエルニッキ

ド・ザイナー。

『脳男』


(C) 2013 映画「脳男」製作委員会

『脳男』を観てきました。冒頭から猟奇的な残酷シーン(想像力豊かな人は結構痛い)があって、本編これ以上キツイようだとちょっとダメかなと思ったけれど、なんとか大丈夫ラインでした。ネタバレありかもです。

残酷なシーンはありますが、知力、体力共に優れた能力を持ちつつも、感情だけが欠けているという脳男の所業が、後半に行くに従って、共感してしまう。脳男を取り囲む、口の悪い茶屋刑事と精神科医鷲谷の信念が両極端で、結局どちらも脳男のジャマをする形に。人の信念がくずれる瞬間、どうゆう言葉でその状態を表せばいいのかみつかりませんが、最後は悲しいという感情になった気がします。茶屋刑事の時がそうだった。

結果、この二人は脳男の行動によって、自分たちの信念を曲げ、失ってしまうことになるのはなんとも皮肉。

脳男と同じような能力を持つ脳女・緑川役の二階堂ふみが強烈だった。緑川のやることのスケールがいきなりすごすぎてちょっと漫画みたいな感じに一瞬なったんだけど、細かい演技の部分ではすごく目を引いてきていた。この女優さん、園子温監督『ヒミズ』で見たのですが、なんと言ったらいいのか、ちょっと独特の癖があって、なかなか面白い女優だなあと思っていたのですが、今回もその癖が出ていて大いに注目していきたい感じです。

役といえば、脳男の生田斗真は美しかったです。脳男写真集出してもいいぐらい!