カエルニッキ

ド・ザイナー。

枯れてないシトたち

公園で本を読んでいたら、となりのベンチに紙袋をたくさん持った貧乏臭いおばちゃんが座ってきました。ちょっとしたら、そこへつなぎを着たおじちゃんが「ちょっと話していい?」とおばちゃんの前にしゃがみこんで、「あたしね、今宗教の話をして歩いてるんだけどね、」って突然話し始めたのです。するとおばちゃん、読んでいた雑誌をパタと閉じ、ひざを揃えておじちゃんの話をうなずきながら聞き始めました。

ぶしつけなおじちゃんだなーと思ったけど、おばちゃんはまんざらでもなく、宗教の話がなぜか通じて、身の上話になり、最後には連絡先を教えあっていた。おばちゃんが「なんで私に声を掛けたの?」とおじちゃんに聞いたら「いやあ、あたしはね、聞いてくれそうな人にしか話さないんだよ」って、言ってたけど、これってナンパだよね? 気付くまで30分ぐらいかかってしまった。宗教話のめちゃくちゃ加減はわかってたけど、隣で聞き耳たてて本に集中できなかったカエルは、まだまだ修業がたらんなあと思った。