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『グリーン・ゾーン』を観て来ました。なんというハリウッド映画にして反米映画。911以後にあった、イラクの大量破壊兵器の情報隠蔽問題がベースになっている映画で、開けてみれば正義はひとつではなく、悪もひとつではなかった複雑な話でした。が、すでに周知の事実(?)ということもあり、話しはわかりやすく、スリルとサスペンスでぐいぐいひきこまれていきました。
グリーン・ゾーンというのは、米国が司令塔を置く、戦場下の荒れ果てた戦地の中に隔離された別世界。かつてのフセイン宮殿であり、プールがあり、アメリカ人の業界人?がそこで集っているところ。塀の外では、戦火や暴動、住み家を無くし水を欲しがるイラク人がさまよっていて、ギャップが大きかった。
「ジェイソン・ボーン」シリーズのマット・デイモンが扮するMET隊隊長ロイ・ミラーが、真実をつかもうと、途中から単独行動に出るところはボーンシリーズそのもので、すごいかっこいいところも見どころ。ミラー隊長の内部分裂、国家の軍事力を使ってのチェイサーと、複雑ながらも、スリルとサスペンスの連続で最後まで緊張感たっぷりです。そして、終わりが今に続いているという結末。
ところでこの『グリーン・ゾーン』は、『華氏451』のマイケル・ムーア監督も絶賛だとか、イラク視点の貴重なハリウッド映画のようです。