カエルニッキ

ド・ザイナー。

秋の大井川鐵道SLと奥大井湖上駅

「湖の上に駅がある」「そんな駅があるの? わー!すごい!」そんな話から紅葉を見に行こうようということで、行ってきました奥大井湖上駅。SL(蒸気機関車)動態保存のスペシャリスト・大井川鐵道のSLにも乗ることができて、古きよき昭和へタイムスリップした非現実的な旅でした。写真いくつか撮ってきたのでお時間ある方は見てってくださいませ。

【コース】JR静岡駅==〈東海道線〉==金谷駅==〈大井川鐵道〉==新金谷駅=〈SL かわね路1号〉=千頭駅+++〈南アルプスあぷとライン/トロッコ電車〉+++奥大井湖上駅……散策 往復


大井川鐵道 金谷駅。SLに乗るにはこの先の新金谷駅まで普通電車に乗っていきます。大井川鐵道は全国の古い車両を買い取って塗装せずにそのまま運行してるそうです。行き着くホームにはいろいろな車両が見えて、車両に詳しい人が見たらもっと楽しいだろうなと思いました。

駅ナカはSLの写真でビッシリ。切符売り場の駅員さんが、今日は混んでるからその時その時に切符を買ったほうがいいとアドバイスをくれました。切符は記念切符になっていて、茶畑の中を走る3両編成のSLの写真が昭和を彷彿とさせるものでしたが、このあとSLでは本当に昭和を体感することになります。


新金谷駅着。白い煙をシューシュー出して準備万端のSL機関車がお出迎え。


停車中のSLは開放的で運転席などもみほーだい! 鉄道博物館でSLシミュレーションはやりましたが、本当に稼動しているのを間近で見るのは初めて。秩父鉄道の時はサーって行っちゃったし。じっくり見てきました。


全部で7両編成。前方に青い車両、後方に茶色い車両、更にいちばんうしろには補助機関車がひっついてました。窓から駅弁を買ったりする風景が浮かび上がります。


茶色い車両に乗りました。中はモロ昭和。車両が古いので、お手洗いは使用できなかったようです。リアリティがありすぎです。


世界の車窓から。なんつって! 何枚も撮った中で精一杯の良いショット。きれいな茶畑の中を走り抜けていきます。後ろの車両だったけれど、汽笛も聞こえて煙の匂いも嗅いだよ。


橋!橋!橋! 大井川沿いにかかるたくさんの橋をくぐりながら進んでいきます。橋の裏ってかっこいいよね。橋の付ける影がくっきりだと気持ちいいよね。全開した窓から入ってくる爽やかな風を仰ぎ、風景を見ながら、車内では懐かしめの昭和の歌が聞こえてきたり、時折案内が放送されたり、車掌さんが来てはハーモニカをご披露したりと、タイムスリップしたような昭和の空間。


千頭駅到着。SL車両はここまで。転車台の床。到着までの間沿線では、たくさんの撮り鉄や、手を振る人達がいて、九州新幹線が開通した映像を思い出したよ。見る方も乗る方もなんてたのしいの!


SLの車両何台か見たけれど、この日は3台のSLが走っていたようでした。転車台もあるよー。


千頭駅からアプト式で登れるトロッコ電車に乗り換え。切符が硬券でいい感触。


川が3方向から流れて一つになる場所。それぞれの濁った水が混ざってる。。


結構標高が上がって風が冷たくなった頃(車窓は常に全開)、アプトいちしろ駅にて、次の長島ダム駅までは鉄道日本一の急勾配なのでアプト式電気機関車に付け替える作業のためしばし停車。お手洗いに行ったりドッキングを見学できるようです。駅前で売ってたふかしたてのかしわ餅。おなかがすいてて寒かった身体にはありがた、あっちぃー! マジふかしたて!


長島ダム駅。ここでアプト式取り外します。逆から来た車両に付けるみたいでした。ダムかっけー! 下の水が吹き出してるのがわかりますか。手前の橋にいると水しぶきがすごいらしいです。あとで知ったのですが、旧線のトンネルは遊歩道として整備されているらしく、ミステリートンネルと言われてるんだって!(参考:長島ダム駅 - Wikipedia)歩行には懐中電灯等が必要だなんて、なんだか冒険心をくすぐります。


奥大井湖上駅に到着。湖の上にあるという自覚はありませんが、駅ホーム両側にチョー長い真っ直ぐな鉄橋があります。この橋はお台場のレインボーブリッジより三年前に作られた、奥大井湖上駅レインボーブリッジ。そして紅葉がキレイ。今いい時期のようでした。駅から旧線の一部がみえました。水の量が多いときは沈んでしまうらしいです。


トロッコ電車。赤くて小ぶりなその車両は、遠くからもとても可愛く目立ってました。


駅から続いているハイキングコースをいくと、自ずと高台に。そしてこちらが奥大井湖上駅を眺めることができる見晴らし場からの風景。ミニチュアみたいでかわいい! そして水面が濁っておりますが、ホントはエメラルドグリーンだったらしいけれど、台風15,16号のあと、ダムが濁った水がまだもとに戻っておらず、下流の水も濁っていたようです。


一両見送って、次の最終の登りが来た頃は陽もとっぷり暮れて、トンネルから見えた電車のライトが眩しかったです。

トロッコ電車の駅員さんは、駅に止まるたびに走りまわってハードな業務だなと思った。あとなぜか若い青年駅員ばかりでしたに。みなさんハツラツとした感じで爽やかでした。駅も車両も古いけど丁寧に掃除してるのがわかる。ほんとうにたのしい鉄道の旅をありがとう!

東京から日帰りで行ってこれる範囲に、こんなに非日常を感じる場所があったとは驚きでした。段取りを組んでくれた宗子たんに感謝です。