国立新美術館で開催中のフェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展に行ってきました。
オランダの風俗画は日常の室内を描いたものが多くて、ひっそりとメッセージが込められているらしく、それを考えるのが面白かったです。穴の空いた酒樽は中身が空っぽ(な人間)を表すとか、女の焼く牡蛎は精力促進とか、愚かさの象徴がネコだったり(犬より人間のゆうことを聞かないから)して、愚かしいけれど、それでいて楽しそうな絵がたくさんありました。
「牛乳を注ぐ女」は本当にキレイな色でしたー。ホント細かい!!! 牛乳のあの汁が音を立てそうなぐらい、リアルに渦を巻きながら落ちて行くさまや、点だけで表現している硬そうなパンの質感、名前忘れちゃたけど、青い石を砕いて塗り込んでるらしい、独特の青い布地の色。贅沢言えば、もうちょっと近くで見たかった。
遠近法が用いられているとは言え、手前のテーブルの台形は構図のためにわざと崩しているみたいで、面白い人だなあと思った。
これで世界に30数枚しかない、フェルメールの絵を生で見られたのは3枚目。
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●ビデオ「世界・美の旅 第16巻 フェルメール -静寂のフェルメール-」 2004-08-26
●展示会「レンブラント、フェルメールとその時代」『恋文』 2000-08-24
●週刊アートギャラリー29号「ヨハネス・フェルメール」 1999-08-29
●展示会「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」『手紙を書く女性』 1999-07-11