カエルニッキ

ド・ザイナー。

国立新美術館 建築ツアー2021 歩く・見る・知る美術館


国立新美術館国立新美術館 建築ツアー2021 歩く・見る・知る美術館に参加してきました。3階の集合会場ではじめのレクチャーがあり、その後移動開始。


何も展示のない部屋! 仕切り壁が天井の溝に沿って移動できるので空間作りが自由自在だとか。


壁は4人ぐらいで移動して、壁の足は固定できるようになってるそうです。


天井が高くて室温調整が難しい広い展示会場は、床から空調ダクトがつながっていて、ヒトの高さで室温調整できるようになっています。通風口の穴の向きが斜め四方に向いてて螺旋状に空気が回るように工夫されてるそう。あとでこの床下の空調ダクトが張り巡らされた地下空間(こちらは撮影NG)に案内してもらうのですが、配管めぐりが圧巻でした。

普通に展示を見てる時に、下から風がくるなあと思っていただけなので、こんなに奥深いしくみだったとは!


外に出ました。ガラスの板が横に並べられた独特の景観のぐにゃぐにゃは、外の光をたくさん取り入れ、周りの青山霊園や公園の緑の環境と調和するように作られたそうです。これで六本木方面への導線も便利に作られたのだそう。下の方はガラスの棚がなくなりますが、ラインが引かれていて同じ印象を持つようになっています。


昭和3年(1928年)に建てられた、帝国陸軍第一師団歩兵第三連隊の兵舎を、建築の歴史的な価値を鑑みて、一部を別館として保存している。とのこと。


上にはカフェ、レストランがあって、上からの眺めは最高に、下の階は広く使えるようにと考えられたコーンと呼ばれる逆円すい。円すいの中は厨房や食材倉庫になってて、エレベーターで運ばれているらしい。初めて知った! なお円すいはさらに地下のバックヤード(撮影NGエリア)までちゃんと形が生きてて、建築設計のこだわりが残されていました。


夕方になると明かりが灯る、館内のあんどんのような光壁の裏側を見られました! しかも中に入れた!(狭いのでひとりずつ) 長い電気がずらりと並んでました。このあんどん前でよく写真撮ってる人たちがいますが、本当にいい雰囲気で撮れるところです。


屋上に上がってきました。六本木ヒルズが見えます。一瞬霧雨が降っていましたが持ち堪えました。


見学中、いくつかあった、中で働いている人だけが見られるグリーンエリア。季節の植物が植えられていて、風情がありました。


排水溝(シャフトみ)


配管


ぐにゃぐにゃ窓拭き掃除担当の「スパイダー」という窓拭きロボット。屋上で見ることができました。スパイダーのマークがかっこいい。現在故障中とのことで、稼働時の写真(下2枚写真)を見せてもらいました。休館日に稼働してたそうです。


約90分の見学ツアー無事終了。楽しかった〜! 地下のバックヤード見学は、ヘルメット被って配管の下をしゃがんで移動したり、一般人には貴重な体験させてもらいました。ほかの見学参加者の方たちはおそらくガチの人(メモの取り方が尋常じゃなかった)で、自分などは建築のど素人で好奇心だけで参加しましたが、全然楽しかったです。

説明も丁寧で、設計のこだわりと、実用的な部分との落とし所を垣間見た気がしました。最後にアンケートを書いて、美術館ロゴのバッヂをもらってきました。


この後はフリー見学w 入口の天井、クモの巣みたい。


外観のぐにゃぐにゃガラス窓みたいなインフォメーションのオブジェ。本かな? 陽が沈むと明かりが灯り、魔法の書みたいな感じに!



日が暮れて、小雨の中光るオブジェ。ガラスの茶室がきれいでした。


楽しく見学した後は、脳が欲するままにスイーツ休憩。今回まーさんが声をかけてくれて、この見学ツアーを申し込んでくれたのです。こんなに楽しい見学会があったなんて初めて知って、とてもいい経験になりましたよ。まーさんはステキだなあ! リンゴとカスタードのケーキもおいしかったです。

21.12.21