カエルニッキ

ド・ザイナー。

『Away』


たった一人で全てを作り上げた、ラトビアの新進クリエイター長編アニメ映画デビュー作、『Away』。(いろんなところで配信中)を観ました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。

終始セリフはなく、状況説明は効果音と映像のみ。アニメCGはニュルニュル動くタイプではないですが、独特の風情があり、美しい俯瞰風景と美しい音楽がリンクした、冒険の旅が体験できます。ゾウが出てくるシーンや、鳥と一緒に走るシーンは圧巻でした。静と動の見せ方がうまいと思う。

生き物はかわいらしく、彩り美しい風景が続くのですが、その中でも、ちょっとダークな部分が垣間みえ、ときどきそれが相まってすごくいい。どこかに落とし穴があるのではとハラハラする部分もあり、単なる癒し映像ではない自然界の厳しさと、非現実的なファンタジーがうまく融合している、すばらしい美的感性の映画だと思いました。

21.12.08