27日は、横浜みなとみらいホールで行われた、グレート・アーティスト・シリーズVol.2〜楽壇を育てた日本の巨匠たち〜伊福部昭 生誕100年メモリアル・コンサートに行ってきました。
「日本組曲」すばらしかった! キレのあるメリハリのある演奏で、技術の高いオーケストラはすごいなと思いました。そしてほんとにカッコイイ曲。
「日本組曲」を初めて聴いたのが、伊福部先生自ら指揮をとって、お弟子さんたちが後ろで和太鼓を叩くという、最初で最後ぐらいの貴重な演奏だったのですが、そのとき、指揮者側からは当然お弟子さんたちと向かい合う形になって、ちょっと伊福部さん、照れちゃったっていう逸話もあり、すごくいい思い出があります。
そしてラウダ。伊福部さんと研究したというマリンバ奏者の安倍圭子さん。アイヌ族のような出で立ちで登場。すごく神秘的です!
マリンバの空気をねじ曲げるような独特の響きがじわじわときました。席が前から5列目だったので、マリンバ特に聞こえました。魔法がかったような音がするマリンバ。ラウダはマリンバの濃い色が全面に出てくる演奏でしたが、最後のクライマックスのところ、オーケストラとマリンバ、両方が昇天するまで弾き続けるところは何度聞いてもいいですね。ちなみに井上さんの指揮でラウダを聴くのは2回目でした。
後半は、映画音楽中心のプログラムで、アニメだった「わんぱく王子の大蛇退治」あたりから自由な雰囲気になってきて、最後の「ゴジラVSモスラ」ではステージの壁に3Dプロジェクションマッピング演出がされて、映画のワンシーンもふんだんに取り入れられてて、すごくおもしろい嗜好でした。
そして雑談中突然始まったアンコールは、タプカーラの第三楽章のクライマックス。わー! フル版じゃないけどこれは感激!
井上さんの指揮初めてみたのが、10数年前のタプカーラだったので、プロジェクションマッピングに映った伊福部先生の映像とともに、ちょっと感慨深くなったりも。あと、日フィルの人たちすごすぎ!!!すばらしかった!!!
今年は伊福部大豊作年。つぎは川崎にいく予定!
伊福部昭作曲
管絃楽のための「日本組曲」
オーケストラとマリンバのための「ラウダ・コンチェルタータ」
〜休憩〜
映画「銀嶺の果て」より
映画「大魔神」より
映画「ビルマの竪琴」より
交響組曲「わんぱく王子の大蛇退治」より前奏曲〜オープニングタイトル〜アメノウズメの舞
映画「ゴジラVSモスラ」より(3Dプロジェクションマッピング演出付き)
[指揮]井上道義
[独奏・独唱]安倍圭子(mrb)
[演奏]日本フィルハーモニー交響楽団