カエルニッキ

ド・ザイナー。

『スヌーピー展 しあわせはきみをもっと知ること』


森アーツセンターギャラリーで公開中の、『スヌーピー展 しあわせはきみをもっと知ること』に行ってきました。作者チャールズ・M・シュルツの漫画家人生とともにあった『ピーナッツ』とそれ以前の作品の、成長と進化の展示でした。描き続けて50年、もうそれは盛りだくさんの展示です。大変な見ごたえあるものでした。


自分の家族、とりわけ子供たちの行動が、ピーナッツの日常であり、あるエピソードはこういうときに出てきた逸話など、物語を知っている人ならすごく染みる内容となっています。


展示を見ているとスヌーピーでおなじみのキャラクターは、アメリカの歴史と共に歩んできていたというのがわかります。


アメリカの暗い時代もあったのですが、押し付けるものではなく、シュルツさん流のユーモラスであったり、シュールであったり、皮肉ったりの表現で描かれ続けてきた、一言では言えない壮大なものでした。



最後のコーナーは撮影OKなゾーンでした。貼ってある写真は展示されていたものです。いろんな素材で作られたキャラクターオブジェが陳列されてて、その中でも、大きなスヌーピーのぬいぐるみが印象的でした。その後は物販に誘導されてたくさんグッズが売られましたよ。

『ピーナッツ』で、ピーナッツバターを知り、好きになって、ルートビア、チョコチップクッキーもしかり、ずっと心の底にある特別なものになっています。


独特な震える線のタッチは、病気でなめらかな線を引くことができなかったからだそうですが、この震える独特のラインが逆に『ピーナッツ』キャラの印象を強くしてしまい、事実を知るまでは一度は誰もが考えられた線だと思ったのではないでしょうか。本人も感動されて驚いているという話が解説パネルにありました。


シュルツさんの最後。1999年12月、患っていたガンで、いよいよこれ以上描くことができない状態になったときに引退を決意。描きためたものをすべて出して、ついに引退宣言をします。そして数ヵ月後の2000年2月12日にこの世を去りました。享年77歳。その数時間後、『ピーナッツ』日曜版の最終回が掲載されたそうです。私の尊敬する偉人たちは、病死なのに死時のタイミングが最高のタイミングだったりします。

『スヌーピー展 しあわせはきみをもっと知ること』
期間:2013年10月12日(土)〜 2014年1月5日(日)※会期中無休
時間:10:00〜20:00(12月31日をのぞく火曜日は17:00まで。入館は閉館30分前まで)
料金:一般・大学生 2,000円/中高生 1,500円/4歳〜小学生 800円
場所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52F