カエルニッキ

ド・ザイナー。

「NANA MIZUKI LIVE GRACE 2013 -OPUS II-」


さいたまスーパーアリーナで開催された水樹奈々の2度目のオーケストラライブ、「アニメロミックス presents NANA MIZUKI LIVE GRACE 2013 -OPUS II- supported by JOYSOUND Calbee ポテリッチ」2日目に行ってきました。

オープニング映像からよかった! 奈々ちゃんがうたた寝していたら、おもちゃ箱からおもちゃたちが出てきて、兵隊が指揮を取り、ねずみたちが演奏するという、ちょっと『くるみ割り人形』の話に掛けた内容で、バックではチャイコフスキーくるみ割り人形』の「花のワルツ」がオーケストラで演奏されるという、とても優雅な始まりでした。

そしてステージ正面にあった巨大でゴージャスなシャンデリアが釣り上がると、ステージ上10mもあろうかという高い位置から登場の奈々ちゃん。レモン色のふんわりとしたドレスに、全体アップで後れ毛の色っぽいスタイルで、102名のオーケストラをバックに歌い上げる「残光のガイア」が大迫力でした。

オーケストラは神奈川フィルハーモニー管弦楽団。指揮者の藤野浩一さんは、マイクを向けられると「奈々ちゃんはリハーサルの時から歌詞のカンペを一切見ない(本番ステージ上にも置いてない)、全部頭に入ってるんです。私はそれで、前回のライブからファンクラブに入りました。」と水樹奈々のすばらしさを、同じ音楽をステージの上で表現するものとしての目線から熱く語っていました。藤野さん、ファンの喜ぶネタを豊富に持っていそうです。

そのオーケストラが素晴らしかった。オーケストラタイムが途中にあったのですが、スターウォーズ宇宙大作戦のテーマ(コーラス付き!)が流れて、なんだかSFオーケストラ聴きたくなった! あと、ホルストの『惑星』より「木星」が演奏されていたときに、会場ではブルーのサイリウムが普通にふられていて、めったに見られない異常な光景に貴重な体験ができました。こうやって奈々ちゃんは、奈々ライブは、アニソン以外の世界を体験するきっかけをくれる特攻隊長であるなあと思いました。

曲では「アヴァロンの王冠」がオーケストレーションのダイナミックなものを引き出していて大変迫力のあるものだったのですが、この曲自体、存分にオーケストラらしさを盛り込んでいた曲だったようです。最後にはいつものバンドのメンバーも加わり、壮大なステージングでゴージャスなオーケストラライブは締められました。

と、ここまではいつもどおりの素晴らしいステージづくり。それが、最後のWアンコールで、おなじみのアルパが登場し…、あれ? ご本人が弾くの? と驚きの展開に。なんと、アルパで弾き語りに挑戦。曲はあの「夢の続き」。

これすごい難しいんじゃないかと思ったら案の定、たどたどしい感じではありましたがなんとか弾いているという印象でした。そうは言っても歌の方は完璧。途中間違ったみたいで、一旦やめて、会場の声援に応えるべく、何度か深呼吸して切り替えて再開。いつもステージで完璧に歌っている笑顔が時々真顔になり、素のがんばる姿がそれがもう愛おしくて、歌詞の良さもあって涙が出てきちゃった。最後にたいへん貴重なステージで、強烈な印象を残してくれました。


ライブ後、さいたま新都心駅に向かう人ごみの中、指揮者の藤野さんが言っていた「こんな素晴らしい奈々ちゃんを分かってるみんなもすごいんだ」を思い出しながら帰りました。

2013年1月20日(日)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
水樹奈々NANA MIZUKI LIVE GRACE 2013 -OPUS II-」セットリスト

オープニング:チャイコフスキーくるみ割り人形」より“花のワルツ”
01. 残光のガイア
02. SCARLET KNIGHT
03. ジュリエット
04. リプレイマシン -custom-
05. 理想論
06. Lovely Fruit
07. 星屑シンフォニー
SHORT MOVIE 〜DISCOTHEQUE〜
08. アヴァロンの王冠
09. 好き!
10. deep sea
11. ダーリンプラスティック
12. TRANSMIGRATION
ホルスト「惑星」より “ジュピター”
13. BRAVE PHOENIX
14. Pray
15. 奇跡のメロディア
16. 恋の抑止力 -type EXCITER-
17. BRIGHT STREAM

<アンコール1>
18. innocent starter
19. ETERNAL BLAZE

<アンコール2>
20. 夢の続き