カエルニッキ

ド・ザイナー。

『るろうに剣心』


(C) 和月伸宏 / 集英社 (C) 2012「るろうに剣心」製作委員会
1996年にアニメ放映されていたとき大好きだった、実写映画『るろうに剣心』を観てきました。


はっきり言って観る前はいつものアイドルをかっこ良く見せるだけのチャライ映画だと思ってて、それでもちょっと久しぶりに剣心見てみたいなーと思っておったのですが、これが見事に期待を裏切ってくれました。

監督は元NHK職員でハリウッド撮影現場仕込みのディレクション技術を持ち、NHK大河ドラマ龍馬伝」のチーフディレクターを担当した大友啓史。アクション監督はこれまた香港仕込み、スタントコーディネーターもこなす谷垣健治。この二人がタッグを組み、単なるコミック原作の実写版という枠を超えた、なんだかすごいものを作ってしまった!


剣心役の佐藤 健のアクションは、公式サイトで見られる監督インタビューのムービーでも言っていたのだけど、ギリギリまでCGやスタントを使わない方向でのアクションを目指したと、あえて殺陣とは違うという表現をしていました。相当練習していたようで、元々の身体能力もたぶん良くて、マジでカッコイイ絵が録れてました。

ほんとうにそれはすごいもので、目にも留まらぬスピードと、しなやかなジャンプ、剣を使わず素手で受けるシーンは圧巻。佐藤健のファンでなくとも、この人の内側から出る気迫がすごくて、“もしかして本物”という世界にどっぷりと浸けられてしまう。


すごいのは剣心だけではなく、青木崇高演じる左之助と元プロ格闘家の須藤元気演じる戌亥番神の、拳のバトルもすごい! 戦いの中のユーモアも盛り込まれていて、別階でシリアスな戦いをしている剣心と、絶妙なバランスで展開していたのも良かった。


さらに他の主要ポジションを務める、香川照之江口洋介、吉川晃司も安定の貫禄。香川照之に関しては主役を食ってしまうのではないかというぐらいの存在感で、さすがだった。武井 咲の最後の叫びは、迫真でした。声かわいいよね彼女。

物語もドラマはちゃんと筋が通っていて、最後にうまく締めたと思う。これは次があるということを暗示しているのかもしれません。次回作があるなら、やはり同じスタッフでやってもらいたいです。