カエルニッキ

ド・ザイナー。

『トゥルー・グリット』


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コーエン兄弟監督、製作、脚本による西部復讐劇『勇気ある追跡』(1969年)のリメイク映画、『トゥルー・グリット』を観て来ました。これは記録に残るおもしろさ。

雇い人チェイニーに父親を殺され、復讐に強い信念を持つ14歳の少女マティ。気丈な性格で大人顔負けに弁が立ち、トゥルー・グリット(真の勇気)を持つという保安官コグバーンを雇い、馬を買い、なりゆきでテキサスレンジャーのラビーフと3人でチェイニーの足取りを追う旅に出る。弁が立つと言ってもやはり14歳の少女。お仕置きもされるし、子ども扱い。だけど、復讐に対する信念の強さにしだいに大人たちの心が動くのは見ていてなんだか気持ちがいい。

最後、ヘビが出てくるあたりから、今まで来た道を戻るシーンが場面も音楽も寒気がするほど感動的。結局復讐とはなんだったのだろうと思わせるような、壮大な草原の風景と星空。後日談的に、自分がしてきたことがこうゆう結果を招いた、その重みを背負って行くというちょっとショッキングな場面もありますが、重厚感のあるすがすがしい映画だったと思います。