カエルニッキ

ド・ザイナー。

『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』


(C) 2010シグロ / バップ / ビターズ・エンド
大大大好きな漫画家・西原理恵子のマンガにも出てくる旦那様のカモちゃんこと、鴨志田穣原作の映画『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』を観て来ました。戦場カメラマンから帰国後、アルコール依存症になり離婚。その後入院し、みごと治癒率が低いといわれる依存症を克服し、ちゃんとお家に帰ってきた、ガンが発覚して亡くなる前までのお話。

いくつかのトーク番組、サイバラ展などでみかけた「家族を守るために離婚した」という、アルコール依存症のお話は、話してる西原理恵子本人が本当に辛そうで、劇中の病院内ではまさにその精神的、肉体的の死闘の戦いが時には重く、時にはユーモラスに繰り広げられます。内蔵も弱っていたカモちゃんが、周りがカレーライスだったのに自分だけ煮物だったというのがすごく切なかった。笑うシーンだったけどね。克服するって本当にすごいことなんだと思った。

なによりも待ってる家族がいる、その温かさがこの映画の救いであり、ちゃんと主題だったなと、観たあとにじんわり。西原先生がトーク番組だったかで言ってた、同じ状況の人たちに少しでも言いたいこと、アルコール依存症は周りの人間が甘やかさず徹底して飲ませない。と言う内容の話はとても力強かった。そのことを思いながら観ました。

予告編の最後の言葉にいつも泣ける。
「さいごに、ちゃんと帰ってきました。いい男でした。」