東京国立博物館で開催中の興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」、天平の美少年のご尊顔を拝見いたしてまいりました。
戦いの神らしからぬ、きゃしゃでスリムな美しさ。スラリとのびたしなやかな6本の腕はまず目を引き、りんとした姿は確かな存在感を感じます。
それに360度見られると言うのはすごいと思う。実際、奈良の興福寺の国宝館では、こんな風に見られないらしい。左右それぞれ違ったお顔や、まだ若さが感じられる後ろ姿を心にきざんできました。
左側のお顔は歯を食いしばり、右側はうつむき加減で、正面は憂いに満ちたようなお顔に見えました。この阿修羅像は何を言わんとしているのでしょう。首が3本ではなくひとつの頭に顔が3つ着いているのに、髪形が360度違和感のないまとまり方だったり、サンダル履いていたり、いろいろ発見。
同じく国宝のほかの八部衆像、十大弟子像もズラリと並んで壮観でした。衣類のたゆみにも表現が込められていて感動です。迦楼羅像(かるらぞう)のお顔がすごく良かった。【参考:展覧会のみどころ】(下の方に写真付きで解説があります)
すぐ近くでやってる「ルーヴル美術館展」もいこうと思いましたが、脳内は阿修羅像が占領しててとてもじゃないけど西洋分が入るスキがなかった。またの機会にします。
興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」
期間:2009年3月31日(火)〜6月7日(日)
休館:月曜休館
時間:9:30〜18:00 (入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金・土・日曜・祝・休日は20:00まで開館)
料金:一般1500円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下無料
場所:東京国立博物館 平成館 (上野公園)