カエルニッキ

ド・ザイナー。

『エクス・マキナ』


(C) Universal Pictures
『エクス・マキナ』を観てきました。人工知能ものの最近の中ではミステリーもあって、かなりおもしろかったです。

人工知能搭載のアンドロイドのチューリングテストに選ばれたケイレブが、テストをしていくうちに、アンドロイドに魅了されていくというお話。アカデミー賞視覚効果賞受賞とのことですが、微妙なところが細かく動いていて、ほんとうに良く出来ていたと思います。

ヘリでしか行けない大自然の森林の中のにあるハイテク施設で、はじめに契約を交わすあたりからなにか不穏な空気がビンビン伝わってきて、すでに緊張感が走ります。

エヴァは女性型の顔はあるけれど、ほとんどがスケルトンで中の回路が丸見え、いかにもアンドロイドという出で立ちに、対面チューリングテストってフェアじゃないのでは?とケイレブはいうのですが、そうでもしないと騙されてしまうぐらいに思考が人間らしいと社長。

たしかに、回路が見えてるアンドロイドなのに妙に色っぽいエヴァ、人間以上に人間らしい人工知能のしたたかさに時々ぞっと来るものがありました。そうしてケイレブはどんどんエヴァにハマっていき、社長のいろいろなことを疑いだして行動を起こします。施設には監視カメラもあり、これがまたハラハラの連続!

クライマックスでとったエヴァの行動はとても興味深いものがありました。

昨今、米国のインタビュー番組ではAI搭載アンドロイドが人類を滅ぼすと言ったり、SNS上で学習をしていった結果、差別的な発言をするようになったり、実際、チューリングテストで人間判定された初のコンピュータも登場したりと、もう未来物語ではなくなりつつある人工知能に、期待と不安が入り交じっています。一番怖いと思うのはターミネーターの審判の日。



16.06.29