カエルニッキ

ド・ザイナー。

『大泉エッセイ 〜僕が綴った16年』


売れてるらしい? 『大泉エッセイ 〜僕が綴った16年』がおもしろいです。まさにまんま大泉洋好きな人向けのエッセイですが、若かりし頃の文章は、おもしろおかしくしようとしててすごくそれが好感持てました。そして最近の方は文章書くのが格段にわかりやすくなってる感じがします。

最後の書きおろしにある、“『水曜どうでしょう』について”が、大泉さん本人のどうでしょうとは、というものですが、一番知りたかった内容になっていました。他の3人についてそれぞれ書いているのですが、藤村Dの笑い声の存在の大きさ、うれしーのカメラワーク(風景を録ったまま、出演者が喋り出してもカメラを動かさない)、ミスターのでかい存在感が、わかりやすく解説されてました。そうそう! と思うこと多々あり。

その中で、たとえばうれしーが車内からの車窓の風景を録っているときに、大泉さんがしゃべってもカメラ自体は動かさないというものですが、これは見る視聴者に想像力をおもしろくふくらませる効果と、出演陣も変に構えることなくしゃべられるという利点があるようでした。

なので、大泉さんはうれしーが無言の車内で、おもむろに風景を撮り出すまで、しゃべるのをためているとか。ピッとカメラが起動してから話しだす、そして会話が自然に流れるなかで、突然面白くなったりもするらしい。そのあうんの呼吸というか、腹の探り合いというか、そのようなものが、この4人の中で確立されていたのだなあと、なんとなく感じてはいたけれど、改めて知ると感動する。

よく、藤村Dが、大泉さんのことを「あいつよくわかってる」ってDVDのコメンタリでも言ってますが、このことだったりもするんだろうな。

読んでてうるっとくるところもあり。新作どうでしょうもたのしみ! どうでしょう祭りもちょーたのしみ!