カエルニッキ

ド・ザイナー。

『コズモポリス』


(C) 2012-COSMOPOLIS PRODUCTION INC. / ALFAMA FILMS PRODUCTION / FRANCE 2 CINEMA
デヴィッド・クローネンバーグ監督最新作の『コズモポリス』を観てきました。巨万の富と女にまみれた若い投資家の栄光と破滅の24時間。いやあ難しかったー。特に金融関係の話がよくわからなかった。ねずみが貨幣になる辺りは、クローネンバーグだなあと思った。

たんたんとNY市街をゆっくり移動するハイテクリムジンが、外とのギャップ大で、SFチックな異空間でおもしろかった。すべてを手に入れられたかのように思われる大富豪が、結局そうではなく、最後に暗殺者との会話で、最後に初めて本音を言うみたいな、ここはクローネンバーグの映画だなと思う。

最後に限って、それがとても優しい言葉だったり、弱々しい言葉だったり、それまでの難しいラインからすんなりと入ってくるような言葉で締めくくられるのです。なので、映画を見終わったあとは、気後れしちゃって、あとからああ、そうかーと思うことも多いです。