カエルニッキ

ド・ザイナー。

田河水泡・のらくろ館特別展示「永遠の少女マンガ展」


森下文化センターで開催中の、田河水泡・のらくろ館特別展示「永遠の少女マンガ展」に行ってきました。

区営の文化センターの入場無料の展示物ですが、もりだくさん! 原画´(ダッシュ)という、コンピュータにマンガ原稿を取り込み、綿密に色調整を重ねた上で印刷した、精巧な複製原画の展示や、少女マンガに対する功績を評価され「第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門功労賞」を受賞した元白泉社編集長・社長の小長井信昌氏の、50年に及ぶ編集者人生の軌跡と手がけた仕事の紹介コーナー、三原順追悼の原画を始め、美内すずえ和田慎二成田美名子の原画も見られました。

小長井さんの功績はすごい。別マ編集などを経て、白泉社設立に関わり、花とゆめ、LaLaを創刊した敏腕編集者でした。当時関わったたくさんの漫画家からの寄せイラスト書きが展示されていたのですが、かなりすご腕だったらしく、作家のいい部分を存分に引き出してヒット作をいくつも世に送り出していた偉大な人だっというのがわかりました。

ある号の花とゆめでは、「ガラスの仮面」と「スケバン刑事」が2大新連載で表紙を飾っていた。このころ勢いに乗っていたのうかがえます。その勢いでLaLa創刊。成田美名子の「エイリアン通り」は大ヒット。

そして、原画コーナー。「はみだしっこ」でしか知らなかった三原順の絵は、遺作になった「ビリーの森ジョディの樹」になると、元々線は太かったけれど、格段に力強くて精密になってて圧倒された。ほか、美内すずえ和田慎二成田美名子の原画もありました。もう和田慎二もいないのだなあ。いま「スケバン刑事」を読み直しているところ。

奥のほうではコミック読みホーダイコーナーがあり、「キャンディ・キャンディ」読んでみたり。もう記憶の中にしかない当時のマンガ本や単行本が、復刻版とかではなく現存しているのってすごい。

全部無料展示で見られるとは、森下文化センターすごいです。

田河水泡・のらくろ館特別展示「永遠の少女マンガ展」
期間:2013年1月19日(土)〜2月11日(月) ※1月21日(月)・2月4日(月)は休館日
時間:9:00〜21:00
料金:無料
場所:東京都江東区森下3−12−17 森下文化センター 展示ロビー