(C)2010“トイレット”フィルムパートナーズ
『かもめ食堂』『めがね』の荻上直子監督最新作『トイレット』を観て来ました。今度の舞台は北米。監督自ら構想したという脚本は、ばーちゃん・もたいまさこによって、日本の良さがたくさん引き出されていて、ある意味安心して観られるアメリカ舞台の映画でした。もたいまさこはセリフがほとんどないにもかかわらず、あの絶対的な存在感はさすがです。ちょっとアメリカ映画に見る独特のラフな感じではない孫たちは、むしろ北欧寄りなビジュアルで、監督の意向なんだろうけれど、それもちょっと楽しめました。
気持ちがバラバラだった3兄弟が、言葉の通じないばーちゃんとのコミュニケーションを通してだんだんと打ち解けて行くのですが、3人のどの気持ちにも共感できてしまい、笑いあり、ホロリあり、でも笑いありの監督独特のシュールな結末には、満足です。
自分ちでは、家族で餃子を作るということがなかったので、餃子をみんなで作るシーンは、すごくあこがれます。孫たちの呼ぶ「ばーちゃん」もすごくかわいい。家族で食卓を囲むとってもあったかいシーンにほっこりします。例によって観たあとはフードスタイリストマジックにかかり、餃子がたびたくなります。
事前に餃子のお店をチェックしてから観るべし。